二塁ランナーは、相手ピッチャーの投球がワンバウンドしたらスタートを切れ!
これがいわゆるワンバウンドゴーってやつです。
投球がワンバウンドした瞬間にスタートを切らないといけないので、ランナーはいつでも投球がワンバウンドするつもりでスタートを切れる準備をしていなければいけません。「常に先の塁を狙え」というのはこういったところにも言えることです。
では、なぜ二塁ランナーはワンバウンドゴーするべきなのか詳しく解説していきましょう。
二塁ランナーがワンバウンドゴーできるのはなぜか?
主に理由は4つあります。
【1】ワンバウンドのキャッチングは難しい
これは当然誰でもわかりますよね。
ピッチャーの投げたボールをワンバウンドでキャッチするのってかなり難しいです。バウンドが手前であればあるほど、キャッチングどころか止めるので精一杯です。
スコアリングポジションにランナーがいるんだからキャッチャーは当然キャッチングよりもボールを止めるという意識が働きます。
そんな状態で三塁へ送球なんてかなり厳しいです。
投球練習や試合の中でのキャッチャーのキャッチングを見ていて、ワンバウンドを完全に止めにいくタイプのキャッチャーはほぼ確実にセーフです。
ワンバウンドを捕りにいくタイプのキャッチャーは要注意です。鍛え上げられたレベルの高いキャッチャーはワンバウンドを捕りにいって送球してきます。相当高いレベルじゃないとなかなか居ないですが。
【2】リードが大きくとれる
一塁にいるときに比べ、二塁ランナーはリードが大きくとれます。
ピッチャーは牽制のとき180度回転しなければならないし、90度牽制も逆回りです。また、ショート&セカンドの位置はランコーや自分の目でも確認できることが理由として挙げられます。
第二リードもキャッチャーからの牽制はかなり距離があります。
二塁ランナーはリードが大きくとれる分、三塁への距離がかなり縮まります。
【3】キャッチャーのサインが見える
ピッチャーの牽制だけ見ているようでは良いプレイヤーになることはできません。二塁ランナーはキャッチャーのサインも毎球必ず見ましょう。
少年野球~高校野球、草野球レベルであればキャッチャーのサインは単一化しているので盗むのは簡単です。
変化球のサインだったり、ミットの構えている位置が低めであれば、よりワンバウンドゴーの準備を意識しておきましょう。
【4】投球の軌道がよく見える
キャッチャーのサインに加え、二塁ランナーはポジション的に投球の軌道がよく見えます。投球の高さ、コース共に一番よく見える位置に居ます。
ワンバウンドした瞬間にゴーの「ワンバウンドした瞬間」の判断がとてもつきやすいのです。
一塁ランナーはワンバウンドゴーじゃないの?
では、一塁ランナーはワンバウンドをしなくていいのでしょうか?
先程の解説で登場した3つの理由のうち、一塁ランナーに当てはまるのは「【1】ワンバウンドのキャッチングは難しい」だけです。これだけの条件ではなかなかワンバウンドゴーしろとは言いづらいですね。
確かにワンバウンドでスタートが切れて結果的に二塁を盗めれば素晴らしい好走ですが、一塁ランナーの場合はワンバウンドゴーというよりも、左右に弾いた瞬間ゴーというイメージです。(※前だと刺される可能性があります。)
しかし、これもかなり的確な判断力とある程度の足の速さが必要なので、足に自信のあるプレイヤーだけができることです。
ワンバウンドゴーは誰にでもできる盗塁
ワンバウンドゴーによる三盗は、足の遅いプレイヤーでなければ基本的に誰にでもできる盗塁です。ワンバウンドゴーに必要なのは走力ではなく、「洞察力」と「判断力」です。
より素早いワンバウンド判断とその予測が大きな鍵を握ります。
スタートさえ切れれば、あとは三塁へ向かって全力で走るだけです。
足の速い選手だけしかできないプレーではないので、一人でも多くのプレイヤーが修得することができればチームにとってとても大きなレベルアップになります!