右中間・左中間に上がったフライ。もしくは、内野と外野の間に上がったフライ。
「誰がこのフライを捕るんだ!?」
「どっちが捕るべきなんだ!?」
そんな迷いからお互いが譲り合ってヒットにしてしまったり、お互いが積極的に捕りに行った結果衝突して怪我をしてしまうなんてプレーはよくあることです。
では、このようなプレーを避けるためには一体どのようなルールをチーム内で決めておくべきでしょうか?
「右中間・左中間に上がったフライ」と「内野と外野の間に上がったフライ」それぞれのケースで解説していきたいと思います。
右中間・左中間に上がったフライ
優先権はセンター
右中間・左中間に上がったフライは、基本的にはセンターに優先権があります。
「オーライ」という声がかぶってしまったら、ライトとレフトはセンターに譲りましょう。この場合、ライトとレフトは即座にセンターの視界から消えてカバーに回ってください。
タッチアップの場合は状況によって変わる
しかし、タッチアップでバックサード、バックホームが想定される状況のときは、センターが優先されるとは限りません。
例えば、1アウトランナー3塁で右中間方向へのフライ。通常であればセンターが優先権を得ますが、この場合は捕球体勢を考えるとライトの方がバックホームしやすいので、ライトが捕球すべきです。センターは右中間方向への打球は体が開いている状態なので、送球が逸れる可能性が高いです。
バックサードなら尚更ライトの方が投げやすいです。
あとは、肩の強さも考慮しましょう。
ライトの方が投げやすくても、センターの方が肩が強い場合はセンター優先にしてもOKです。これはチーム内で決めておきましょう。
内野と外野の間に上がったフライ
優先権は外野手
内野と外野の間に上がったフライは、後方へ追っている内野手よりも前進している外野手の方が捕りやすいので、外野手に優先権があります。
「オーライ」という声がかぶってしまったら、追っている内野手は外野手の視界から消えてください。外野手は全力でそのまま前へ突っ込みましょう。
既に内野手が落下点へ入れそうな場合は、「俺が行く!」と大きな声を出し、右手で外野手を制止させるくらいハッキリと意思表示をしてください。
ルールをチーム内で決めておく
ここで解説してきたように、基本的な優先権は決まっていますが、チーム内で予め優先権を決めておきましょう。
状況や守備力、肩力などに寄って全チームそれが同じとは限らないからです。Aのパターンならセンターが優先、Bのパターンならライト優先、Cのパターンなら外野手が優先など、細かいところまでミーティングすることによって、いざ試合のときにそれが活かされて結果的に勝利へと結びつきます。
また、何よりも怪我の防止にもなります。
フライは譲り合ったら確実にヒットになってしまいます。全力で全員が打球を追わなければなりません。
しかし、野手が視界に入ったり、オーライの声がかぶることによって一気に消極的なプレーが生まれます。これは確実に防ぎましょう。