
プロ野球の世界では、一塁にランナーを背負っているとき、投球モーションに入ってからキャッチャーミットにボールが収まるまでのタイムは1.25秒以内であることが及第点とされています。
これがプロのクイックモーションのタイムの基準です。
アマチュアの及第点が何秒以内という明確な基準はないですが、それでもかなり近いタイムが求められます。
では、どうすればよりクイックモーションを速くすることができるでしょうか。
解説していきたいと思います。
なぜ投球モーションを速くするのか?
それは当然盗塁阻止のためですが、盗塁されるのはキャッチャーではなくピッチャーの方に大きな原因があることをわかっていますか?
キャッチャーのセカンド送球の速さももちろん大事ですが、キャッチャーが縮められるタイムなんて限られてるし、走られた時どのコースでキャッチングするかもわからない状態のキャッチャーに責任を押し付けるのは正直厳しいです。
むしろ、盗塁阻止のためにタイムを縮められるのはピッチャーの方です。いつどのタイミングで投げるのか、どれだけ速く投球できるのかコントロールできるのはピッチャーなんです。
だからこそ、クイックモーションでどれだけタイムを縮められるかがすごく重要になってくるのです。
クイックモーションを速くする方法
では、いざクイックモーションを速くするにはどのような練習をすれば良いでしょうか。
考え方はすごく単純で、投球時に上げる方の足(右利きなら左足、左利きなら右足)が地面に着地するまでの時間を短縮すればいいんです。足を上げてから地面に着くまでの時間が早ければ早いほど、クイックモーションを速くすることができます。
どんな投球動作でも腕の振りは一緒なので、腕の振りでタイムは縮まりません。下半身こそがクイックモーションの命です。
それがすごく難しい!
でも、そう簡単にはいかないからクイックモーションは難しいんです。
足を上げてからすぐに足を地面に着地させると、体重移動がおろそかになり、下半身と上半身のバランスも崩れます。球威やスピードも落ちるし、コントロールだって悪くなります。
クイックモーションで投球動作を早めれば早めるほど、今度は投球するボールの質に問題が出てきます。
仮に盗塁を阻止できたとしても、甘いボールを投げてバッターに打たれてしまってはクイックモーションをする意味がありません。ここがクイックモーションの難しいところなんです。
あとは練習あるのみ!
クイックモーションを速くする理屈がわかったら、あとは実際に練習を重ねて速くしていくしかありません。
通常時の投球のボールの質とクイックモーションで投げた時のボールの質がほぼイコールになることを意識してください。
○体重移動の仕方
例:最初から軸足に体重を乗せてセットに入る?
足の幅を予め広げておく?
○足の上げ方
例:足の上げる高さを変える?
いっそのことすり足にしてみる?
などなど色々と自分なりに試行錯誤しながら、球威があってコントロールできるクイックモーションを習得しましょう。
ただ単に1.25秒を目指すのではなくて、しっかり内容が伴ったクイックモーションで1.25秒以内を目指してください!!