草野球の打順の組み方!プロ野球や高校野球との違いが明確にあり!

草野球

かつてはチームで最も優れたバッターが4番が定番でしたが、近年では2番バッター最強説なども説かれています。

もちろんチームによって、監督によって、人それぞれ打順についての考え方は違うと思うのですが、この記事では草野球の打順の組み方について解説していきます。

あくまでもこれは考え方のひとつですが、草野球にはプロ野球や高校野球とは違った明確な違いがあるので是非参考までに読んでみてください。

※ここに書いてあることに決して正解や不正解があるわけではありません。ビヨンドマックスの登場によって長打が出やすくなった今、今後も時代によっても考え方は変わっていくはずです。

草野球の打順の組み方

ポイント①制限時間がある

では、その明確な違いとは何か?

それは制限時間です。

通常、野球は9回が終わるまで試合は終わりませんが、草野球に至ってはグラウンド使用時間という時間制限があるため、7回規定の試合でも5回~6回しかできない試合も多々あります。グラウンド使用時間が2時間(1枠分)を基本とすると、むしろ1年を通して7回裏終了までできる試合の方が少なかったりもします。

グラウンドが4時間(2枠分)確保できているなら7イニング消化できますが、連盟の試合ともなれば2時間どころか90分のところも多いです。

プロ野球や高校野球なら9イニング1人4打席の計算がある程度成り立ちますが、草野球は時間との戦いもあるので4打席計算なんてとてもできません。

ポイント①強いバッターは1打席でも多くまわしたい

相手の投手力や守備力が高い場合は特になかなかヒットが打てない・四球があまり期待できない・ミスが期待できない=打順もまわりづらいことになります。レベルが高くなるほどそう簡単には打順がまわりません。

これを踏まえると、より上位に良いバッターを置いた方が1打席でも多くまわることになり、チームとしての得点チャンスも上がることになります。年間を通して見れば、1年間1番を打ったバッターと4番を打ったバッターではそれなりに打席数に差が出るはずです。

ということは、野球の定番である4番最強バッター説は非常にもったいないことになり、2番or3番バッター最強説の方が草野球には合っているのではないでしょうか。

ポイント③各打順の役割について

では、ここで各打順の役割について考えていきましょう。

1番~9番までホームランを打てるバッターが揃っていれば苦労はしませんが、やはり草野球はそうでないチームばかりのはず。

もちろん打順の組み方は人それぞれあると思いますが、草野球においては以下のような考え方ができると思います。

1番バッター
最も多く打順がまわる。
打率よりも出塁率という説もよく見掛けますが、1番バッターは打率にこだわりたい。なぜなら出塁率がモノを言うのは基本的には初回だけ。下位打線が作ったチャンスをきっちり打って返せるバッターを置かないとチームの得点力は上がりません。
また、先頭バッターとしては長打を打てる方がより多く1アウト3塁を作りやすいため、安打&盗塁できれば良いという安易な考えはあくまでも選択肢の一つにしたい。相手バッテリーレベルが高いとそう簡単には走れません。
チャンスメイクとポイントゲッター両方できるバッターを置くべき。

2番バッター
次に多く打順がまわる。2番バッターを送りバントだけが上手い選手、小技が上手いだけの選手を置くのは非常にもったいない。
昭和~平成の2番バッターは1番バッターの進塁打をメインに考えがちですが、ここも打順が多くまわる点と1番バッターが出塁できなかったフォローをすべき打順なので高い打率と出塁率が求められます。
1番が出塁した場合、進塁打はバントはもちろんのこと、バスターや叩きなどもできるバッターが良い。毎回送りバント一択だと相手にアウトカウントを確実に一つ与えることになるのでもったいない。(※これは戦術にも関わることですが、送りバントを否定しているわけではありません。)
足の速さもあれば盗塁の選択肢が増え、より多く3番に得点圏をまわすこともできる。
以上のように最も器用なバッターかつ打率もある選手が理想。
しかし、2番バッター最強説派の人はここに最強バッターを持ってきても正解だと思います。

3番バッター
ここまでは絶対に初回に打順がまわってくる。
1~2番で作ったチャンスを返すのが主な役割。打率の高いバッターが並んでいるため、当然ランナーがいる場面での打席は多くなります。
チャンスに強いバッターであることはもちろんのこと、長打力も欲しい。私は3番バッター最強説派でもありますが、ランナーを返すと同時にさらに4番に得点圏でまわすことができたらベスト。
また、1~2番が凡退してしまった場合、長打で得点圏で4番にまわしたい。もしくはホームランが期待できるバッターなら2アウトから1点取ることだって可能になります。

4番バッター
打率の高いバッターは上位に置いているため、4番は打率よりもチャンスでの勝負強さと長打力が欲しい。
ここでも1~3番が作ったチャンスの場面での打席が多くなるはず。このランナーを返したい。
また、チャンスに強いというのは、必ずしもヒットを打つことだけが全てではありません。確実にランナーを返す能力とも言い換えることができると思います。軟式野球は内野ゴロで1点が取れます。1アウト3塁を内野ゴロでも返せる、試合展開や状況に応じたバッティングもできる選手が良い。

5番バッター
クリーンナップなので基本的には4番と似たような役割と能力が求められます。
もしも相手バッテリーが4番と勝負を避けた場合は5番にチャンスがめぐってくることになります。

6番バッター
上位打線と下位打線を繋ぐ打順。クリーンナップの直後なのでチャンスでまわってくることも多い。
6番バッターも確実にランナーを返すバッティングができる選手がおすすめ。

7番バッター
下位打線へと続く打順。
打撃能力が落ちていく下位打線でチャンスを作るという意味では7番が出塁することが得点への期待値を上げてくれます。
7番が出塁すれば8番は送りバントの選択肢があるし、とにかく進塁打で得点圏へ進めることができます。

8番バッター
8番バッターが特に意識したいのは打順のめぐり。
例えば2アウトでまわってきたとき、8番で終われば次のイニングは9番から。9番にまわせば1番すなわち上位打線から始めることができる。そのイニングで得点できなかったとしても、出塁することで打順をまわすことができれば次へのチャンス拡大が期待できます。
また、0アウトや1アウトだったとしても1番バッターにチャンスを演出することが得点への鍵。
打率は低くても選球眼や出塁率が高い選手、ゴロを転がせる選手がおすすめ。

9番バッター
9番バッターは1番へと繋ぐ非常に大事な打順。
9番で終わっても次1番から始められる考え方もあるが、1番バッターへチャンスを作るという意味では足が速いと盗塁の選択肢が増える。送りバント、進塁打が確実に打てるバッターが居るとチャンスは広がりやすい。

各打順で自分の役割を全うすれば、自ずと得点チャンスが広がり、各バッターが一本の線となり”打線”となります。

イニングの打順のめぐりやその日の参加メンバーの違いはありますが、チャンスメイクする役割、進塁打を打つ役割、ランナーを返す役割、これらを状況に応じて選手個人に理解してもらうことも重要です。

まとめ

打順に応じて配置したい選手の能力の違いがあることを解説してきました。

ただし、草野球なので参加メンバーによって偏りはあるし、野球素人が参加することだってあると思います。しかし、そのうえでその日のベストメンバー、ベストな打順を組むことが勝利に繋がります。

チームによって得点スタイル、得点パターンはあるはずなので、あくまでもここまで解説したことは参考のひとつとして捉えてください。

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